人の能力を引き出すコーチ論。ナンバ式動作が面白い。

コーチ論 (光文社新書)

コーチ論 (光文社新書)

少し前に「コーチ論」という本を読んだ。

スポーツ選手のコーチングの本ですが、間違ったトレーニングがいかに多いか、具体的に説明されてます。
たとえば、うさぎ飛びがナンセンスというのは今では常識ですが、僕が学生のときは普通にやっていた。

「うさぎ飛び」「丸刈り」「水分補給の禁止」「ダラダラ長時間続く練習」「シゴキ」「3年天皇、1年奴隷」「自分の成功体験の押し付け」「思い込み」などナンセンスなものはたくさんある。

日本は根性論が先行しちゃうようで、科学的なトレーニングが遅れていたんでしょうか?

先日読んだ、サッカーのトレーニングの本で書かれたいたことにも似ている。がんばることが目的になってしまって、何のためにがんばるかを見失ってしまうことがある。だから、がんばるけど結果が出ない。

では、どういうトレーニングがよいのか?この本で紹介されていた1つの方法が「ナンバ式」という古武道でした。
読んでみて、衝撃を受けた!なんでも、胴体をねじらない効率よいカラダの使い方で、「ナンバ動作」というそうです。

このナンバ動作は、甲野善紀先生が設立した松聲館というところで行われています。
youtubeで見てみると面白いです。

プロ野球選手の桑田は、晩年にこのナンバ式を取り入れて、復活を果たしたそうで、そのエピソードが書かれています。桑田選手と甲野先生が野球の牽制球をお互いに行うと、甲野先生がすべて勝つそうです。
年を取ると筋力は落ちる。しかし、効率よい身体の使い方を覚えると、筋力に頼らず身体を動かせる。晩年の桑田のボールは全盛期より重かった。とコーチが言っていました。ほんまなのか?

東京都国立市の進学校「桐朋高校」のバスケットボール部は、このナンバ動作を取り入れて、練習時間80分という制限の中で東京都内の最下位レベルから一躍全国の強豪校へと変貌したそうです。
ナンバ走りで走ると、効率がよいので疲れない。だから永遠に走り続けられるようです。
本当なのか!と思いますよね。
バスケのコーチと甲野善紀先生が1対1をすると勝つのは甲野先生。無駄な動きがなく、読めないそうです。

こんなエピソードがたくさんあると、いったい「ナンバ式」とは何なんだ。と思いますよね。

この本はナンバ式の本ではなく、あくまでコーチ論の本です。ただ、僕はこのナンバ式にすごく興味を持ちました。サッカーには生かせないのか?オシムの走るサッカーのベースにできないのか?
ということで、体験してきました。その感想はまた後ほど。

ちなみに、僕がこういうコーチング系の本に興味があるのは、ウェブディレクションにはコーチングの要素があると思っているからです。ファシリテーターとしての能力も必要でしょう。だから、そういうのが興味あるし面白い。

この本では、トレーニングでやる気を出させるために、科学的な根拠を示して、目標を明確にして目標に対してトライする。と書かれている。
言ってみればPDCAサイクルです。プランが明確でないと、結果の判断もできない。
こういうことってウェブだけでなく、たぶん何でもそうなんでしょうね。当たり前のことができてないことってお